docker – こみなのメモ帳 / 趣味と実益のネタ帳 Sun, 28 Dec 2025 09:52:34 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.1.1 OneThirdCMSを動かしてみたかった話 (2) /archives/1647/ /archives/1647/#respond Thu, 12 Jun 2025 16:06:58 +0000 https://www.komina.info/?p=1647 前回、PHP8.1では動かすことが叶わず、PHP7系が必要だったことが判明したところで終わりました。あのままフェードアウトする予定だったのですが、少しモチベーションが回復してDockerイメージのベースをちょいと変えるだけということに気づいたので、もうちょっとだけ頑張ってみることにしました。

というわけで Dockerfile の一行目を以下のように書き換えてビルドしなおしました。

FROM php:7.4-apache-bullseye

エラーが出ずにインストール完了しました。さっそくURLに /login を付けてログインしてみることにします。

ん?なんだかデザインが崩れているような。開発者ツールでコンソール出力を確認してみたところ、以下のようなエラーが。

Azureで生成される長いURLのせいで難しいことが書いてあるように見えますが、よくよく読むとスタイルシートの読み込みで https を使っていないことで怒られているようです。このせいでスタイルシートが読み込まれなかったようです。

デザイン崩れはしょうがないとして、ユーザIDとパスワードを入力してみたのですが、ログイン失敗になってしまいます。どうやらログインは ajaxで処理されていてそのエンドポイントのURLがこれまた https を使っていないことでエラーになっていました。

これはおそらく Azure App Service 側の問題のような気がしてきました。プログラム側からホストのURLを取得したときに https://… ではなく http://… と認識されてしまっているのかも?

いったんサービスを停止し、/backup/data 配下を確認してみることにします。(うまくスクリプトが動いていればコンテナ停止時にコンテナ内の /var/www/html 配下のファイルが /backup/data へ同期されて見えるようにっているはずです)

そこで config.php というファイルが作成されているのを見つけ開いてみると案の定、http:// で設定されていました。オンラインインストール時にこのURLで登録されたのでしょうか。

	// path
	$config['site_path'] = '/var/www/html';
	$config['site_url'] = "http://onethirdcms-g9gtarhtafc3dte9.japaneast-01.azurewebsites.net/";
	$config['site_ssl'] = "http://onethirdcms-g9gtarhtafc3dte9.japaneast-01.azurewebsites.net/";
	$config['files_path'] = '/var/www/html/files';
	$config['files_url'] = "http://onethirdcms-g9gtarhtafc3dte9.japaneast-01.azurewebsites.net/files/";

config.php の当該箇所を修正して再アップロード。サービスを起動しなおします。

開発ツールを起動しながらページを開くと、今度は Mixed Contentエラーは出なくなりました。スタイルシートのリンクも https://… に切り替わっています。:-)

これでイケるのかも!と思って /login へアクセスしてみたのですが何とエラーも何も出ずホームページのまま。ログイン画面へ遷移しなくなってしまいました。開発者ツールにはエラーは出ない。ログイン画面が表示されない。状況は悪化してしまいました。

これ以上は内部の仕組みを調べながらでないと難しそう。今度こそあきらめることにします。ここまで読んでいただきありがとうございました。ということで OneThirdCMSを動かしたい方は実績のあるレンタルサーバを使いましょう。さよなら。

追記

ローカル環境ではログインしてCMSとして使えそうなので、ローカル環境で作成した資材を Azure App Service の公開フォルダへアップロード(config.phpを除いて)するという手が使えるかもしれません。ちょっと手間ですがローカルPC側の backup.sh で工夫すれば自動で同期をとるといった方法も使えるかもしれませんね。

追記2

少し稼働してみて気づいたこと。コンテナ起動時のスクリプトで停止シグナルはトラップするようにしており、手動でApp Serviceを停止したり再起動するときはトラップできているようですが、アクセスが途絶えて自動でシャットダウンするときには動いていないようです。

どうやら App Service on Linux はそうゆうものらしく、カスタムコンテナ以外ならスタートアップスクリプトに仕込むことで対処できるような話が見つかりました。

今回はカスタムコンテナなので初っ端に docker run が動いてしまうので対処のしようが無さそうです。

Copilotに相談したらに Azure Container Apps を使えば?みたいな回答をいただきました。

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OneThirdCMSを動かしてみたかった話 (1) /archives/1610/ /archives/1610/#respond Mon, 09 Jun 2025 08:54:20 +0000 https://www.komina.info/?p=1610 このサイトはWordPressをAzureのAppServiceのフリープラン+CDNで細々と運用していまが、あまりお金をかけてないためWordPressが不安定なところが否めず。何かよい引っ越し先はないかと「軽量で無料なCMSを探しています」的な質問を Copilot に尋ねてみたわけです。

すると福岡発の純国産CMSであるOneThirdCMS(公式ページ https://onethird.net/)を推してくるではありませんか。SQLiteもサポートしていてDBサーバを必須としていないところもポイント高い。というわけで、さっそく試してみることにしました。

結論から言うとうまく行かなかったのですが、紆余曲折あり長くなったので記録もかねてここに記しておきます。

Dockerコンテナで動かす

ダウンロード資材は2種類あって、1つはWindowsPCでWebサーバを起動してその上でOneThirdCMSを動かすもの。もう1つはWebサーバ上で動くオンラインインストーラ。

私のゴールは Azure AppService(F1プラン)で単一コンテナで動かすことなので後者を使うことにします。Docker 公式の phpapacheコンテナを動かせばすぐに使えるかと思ったのですが・・・

  • mod_rewrite が必須(=Apacheで動かすことが前提)。これがクリア。
  • SQLiteで稼働する予定でも pdo_mysql が有効になっている必要あり。
  • オンラインインストールでzip展開するのでzipが有効になっている必要あり。
  • PHP8.2 から導入された仕様「動的プロパティの作成が非推奨」により "Deprecated: Creation of dynamic property Ut::$circle is deprecated in /var/www/html/module/utility.php on line 296 OneThird CMS" というようなエラーが発生するので PHP8.1 で動かす。

ということで php:8.1-apache-bookworm をベースに Dockerfile を作成しました。

FROM php:8.1-apache-bookworm

# Install zip & mysql
# Install required packages
RUN apt-get update && apt-get install -y libzip-dev locales

# Install PHP extensions
RUN docker-php-ext-install zip pdo_mysql

# Set up Japanese locale
RUN sed -i '/^# *ja_JP.UTF-8 UTF-8/s/^# *//g' /etc/locale.gen && \
    locale-gen && \
    update-locale LANG=ja_JP.UTF-8

ENV LC_ALL=ja_JP.UTF-8

# Set timezone to Asia/Tokyo
RUN apt-get install -y tzdata && \
    ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime && \
    echo "Asia/Tokyo" > /etc/timezone

# Set cron 
RUN apt-get install -y cron

# Set rsync
RUN apt-get install -y rsync

# enable rewrite
RUN a2enmod rewrite

# custom php entrypoint
COPY custom-php-entrypoint "/usr/local/bin/"
RUN chmod +x "/usr/local/bin/custom-php-entrypoint"
ENTRYPOINT [ "/usr/local/bin/custom-php-entrypoint" ]
CMD ["apache2-foreground"]

WORKDIR /var/www/html

Docker勉強中なのでイケてないところがあるかもしれません。

githubのプライベートレポジトリにまとめていますが、GitHub Actions の勉強もかねて Docker Hubへ公開しています(https://hub.docker.com/r/komina77/onethirdcms)。使い方らしきものも書きました。

なぜ App Service の PHP8.1 を使わないか

App ServicePHP8.1で動かせばいいじゃないか、と思われるかもしれません。FTPSで公開用ディレクトリにオンラインインストーラ index.php を置くだけ済みそうです。

でもダメでした。

公開用のディレクトリ /homeAzure FilesCIFS/SMB をマウントして永続化していて、そのために POSIX のファイル操作の原子性や即時反映が期待通りに動作しなかったようです。(writableチェックとして、ファイルを複製して、元ファイルを削除、直後に再作成、でエラーになっている。ここまで念入りにチェックしていることにビックリした)

Webサーバも nginx を使っているようなので上記をクリアしてもおそらく mod_rewrite の問題で不可。

というわけで カスタムコンテナで PHP8.1 + Apache を動かす選択をするに至りました。コンテナ内のファイルシステムであればPOSIX準拠の動作になりますのでオンラインインストーラのチェックはクリアするかと。一方でファイルは一時ストレージに保持されることになるため、コンテナ停止時には /home へデータを退避は必要。

Azure App Serviceで動かす

Azure で リソースの作成>Web アプリ でリソースを作成します。公開方法を「コンテナ」、OSはLinux、価格プランを「Free F1(共通インフラストラクチャ)」を選びます。

App Serviceの設定をする

設定>環境変数

変数名設定値説明
WEBSITES_ENABLE_APP_SERVICE_STORAGEtrueApp Service機能。
コンテナ内 /home 配下が永続化されFTPでアクセスできる。
BACKUP_DIR/home/backupkomina77/onethirdcms 向け設定。
永続化対象のディレクトリを意識する。
BACKUP_CRON0 * * * *komina77/onethirdcms 向け設定。
cron書式。永続化のスケジュール。0 * * * * は毎時0分ごと。

設定>構成

  • FTPを使えるようにする。
    • SCM基本認証の発行資格情報をON
    • FTP基本認証の発行資格情報をON
    • FTPの状態をFTPSのみ
  • デプロイ>デプロイセンター>FTPS資格情報 に有効な値が表示されるのでFTPクライアントに登録する。

デプロイ>デプロイセンター>設定

項目設定値
ソースContainer Registry
コンテナの種類単一コンテナー
レジストリ ソースDocker Hub
リポジトリ アクセスパブリック
完全なイメージの名前とタグkomina77/onethirdcms:latest
スタートアップファイルまたはコマンド空欄
継続的デプロイOFF
WebhookURL空欄

準備作業

komina77/onethirdcms ではコンテナ起動時に ${BACKUP_DIR}/backup.sh 、コンテナ停止時に ${BACKUP_DIR}/restore.sh が実行されるようになっています。また、${BACKUP_CRON} が設定されていれば定期的に ${BACKUP_DIR}/restore.sh が実行されます。

komina77/onethirdcms では /var/www/html 配下がサイトとして公開されるようになっているので、${BACKUP_DIR}/data/var/www/html の間でファイルを同期するようなスクリプトを用意しておくことで公開資材を永続化することができるという仕組みです。

そこで、FTPクライアントから以下のスクリプトを保存したファイルを /${BACKUP_DIR} から /home を除いたディレクトリにアップロードしておきます。(${BACKUP_DIR}=/home/backup であれば、/backup/backup.sh, /backup/restore.sh という感じです)

#!/bin/sh

# 環境変数チェック
if [ -z "$BACKUP_DIR" ]; then
    echo "Error: BACKUP_DIR environment variable is not set"
    exit 1
fi

# ソースディレクトリ確認
SRC_DIR="/var/www/html"
if [ ! -d "$SRC_DIR" ]; then
    echo "Error: Source directory $SRC_DIR does not exist"
    exit 1
fi

# バックアップ先ディレクトリ作成
DEST_DIR="$BACKUP_DIR/data"
mkdir -p "$DEST_DIR"
if [ $? -ne 0 ]; then
    echo "Error: Failed to create backup directory $DEST_DIR"
    exit 1
fi

# バックアップ実行
echo "$(date '+%Y-%m-%d %H:%M:%S') - Starting backup: $SRC_DIR → $DEST_DIR"
rsync -a --delete "$SRC_DIR/" "$DEST_DIR/"
if [ $? -eq 0 ]; then
    echo "$(date '+%Y-%m-%d %H:%M:%S') - Backup completed successfully"
    exit 0
else
    echo "$(date '+%Y-%m-%d %H:%M:%S') - Error occurred during backup"
    exit 1
fi
#!/bin/sh

# 環境変数チェック
if [ -z "$BACKUP_DIR" ]; then
    echo "Error: BACKUP_DIR environment variable is not set"
    exit 1
fi

# バックアップソースディレクトリ確認
SRC_DIR="$BACKUP_DIR/data"
if [ ! -d "$SRC_DIR" ]; then
    echo "Error: Backup directory $SRC_DIR does not exist"
    exit 1
fi

# 復元先ディレクトリ確認/作成
DEST_DIR="/var/www/html"
mkdir -p "$DEST_DIR"
if [ $? -ne 0 ]; then
    echo "Error: Failed to create restore destination directory $DEST_DIR"
    exit 1
fi

# 復元実行
echo "$(date '+%Y-%m-%d %H:%M:%S') - Starting restore: $SRC_DIR → $DEST_DIR"
rsync -a --delete "$SRC_DIR/" "$DEST_DIR/"
if [ $? -eq 0 ]; then
    echo "$(date '+%Y-%m-%d %H:%M:%S') - Restore completed successfully"
    exit 0
else
    echo "$(date '+%Y-%m-%d %H:%M:%S') - Error occurred during restore"
    exit 1
fi

OneThirdCMSのインストール作業

OneThirdCMSを動かす環境が準備できたらインストール作業を行います。

  • OneThirdのダウンロードからオンラインインストーラをダウンロードし解凍する。
  • FTPクライアントから解凍したファイル index.php/${BACKUP_DIR}/data から /home を除いたディレクトリにアップロードする。
  • App Service の 概要 へ
    • 開始されてなかったら開始をクリック。
    • 参照をクリックすると公開されているURLが別タブで開く。このURLへのアクセスがトリガになってコンテナ起動となる。初回はコンテナのプルから始まるので時間かかります。
うまく準備ができていればブラウザに図のような画面が表示される

[Start Download OneThird CMS] ボタンをクリックするとダウンロードが走ります。

ダウンロードが終了するとインストールボタンが表示される

[Install OneThird CMS] ボタンをクリックすると資材が解凍されてインストールが開始されます。1項目ずつチェックが入り、見た目もかっこいいです。

今回はSQLiteを使うので [インストール(SQLite)] をクリック。

Admin ID や Admin password を適当に入れて、jQuery はCDN参照を選んでインストール開始します。

順調にインストールは進み・・・

成功したように思いきやなんかエラーが出てしまった。

うむ。私はPHP5までの人なのだが、どうやら PHP8 で非推奨になった書き方についてのエラーのようだ。PHP8.1からさらにPHP7系に戻すのもセキュリティ的に問題ありですし(PHP8.1もセキュリティサポート切れてますが)、ソースを直してまで稼働するところまで持っていく義理もなく。。

残念だがここで中断することにした。おそらくこういった非推奨エラーになるところを一つ一つ潰していけば、この興味深いCMSは動くようになると思われる。

(よくよく見るとローカルPCで動かす版のPHPもバージョン7のようだ :-))

中途半端になってしまったが、無駄にAzure App Serviceの知識が増えたところで今回はあきらめることにした。長々と読んでいただいた方、結果がパッとせず申し訳ない。

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Docker Windowsイメージ /archives/1103/ /archives/1103/#respond Tue, 23 Apr 2024 08:33:10 +0000 https://www.komina.info/?p=1103 WindowsをホストOSとしてDockerでWindowsイメージを動かす、ということをやりました。DockerのLinuxイメージについては歴史があり利用者も多くて情報がたくさん見つかるのですが、Windowsイメージについては歴史も浅く試行錯誤する部分もあり苦労しました。そんなこともあって知りえた情報を整理しておくことにします。

準備

私の環境は Windows 10 ProDocker Desktop for Windows を使用しました。使用にあたっては Hyper-VとWindowsコンテナ機能の有効化が必要になります。

Dockerを稼働するとタスクトレイにクジラのアイコンが現れます。Dockerは標準でLinuxコンテナになっているので、Windowsコンテナへ切り替えます。アイコンを右クリックして「Switch to Windows containers..」をクリックして切り替えます。

Windowsイメージの選択

イメージ名Docker hubページ概要
Windowsサーバコアmicrosoft-windows-servercore – Official Image | Docker Hub.NETアプリケーション向け。
Nanoサーバmicrosoft-windows-nanoserver – Official Image | Docker Hub.NET Coreアプリケーション向け。
Windowsmicrosoft-windows – Official Image | Docker HubWindowsAPIセットを提供。
Windowsサーバmicrosoft-windows-server – Official Image | Docker Hub
コンテナの基本イメージ

Windows コンテナーの基本イメージ | Microsoft Learn

コンテナ内でバッチファイルを実行する時は注意が必要。同じwindowsでも%date%の出力がwin10(2024/01/04)とserver(Thu 01/04/2024)で異なる、といった微妙な差異があるためです。

PowerShellの利用を検討しましょう。PowerShell込のイメージもあります。私はこちらを使いました。Invoke-WebRequestExpand-Archive といったコマンドが標準で使えるのでコンテナビルドが捗ります。

イメージ名Docker hubページ概要
PowerShellmicrosoft-powershell – Official Image | Docker HubPowerShellインストール済イメージ。tagでベースイメージを指定できる。

Dockerfileは下記のように書き始めます。

FROM mcr.microsoft.com/powershell:lts-nanoserver-1809

PowerShellを使う

ARGとENV

Dockerfile 内での変数的なものとしてARGとENVがあります。ARGで定義した変数はビルド時のみ環境変数として参照できます。ENVで定義した変数はビルド中だけでなくコンテナ起動後も環境変数となります。

変数を参照するときは Docker内の処理であれば ${変数名} で。一方、RUNコマンドはPowerShellでの処理になるので環境変数と同様に ${env:変数名} で参照します。以下サンプルです。

FROM mcr.microsoft.com/powershell:lts-nanoserver-1809

SHELL ["pwsh.exe", "-command"]

ARG name="usagi"
ENV name2="minako"
ARG msg="Moon=${name}, Venus=${name2}."
ENV msg2="Tsukino ${name}, Aino ${name2}."
RUN Write-Output ${env:msg} | Out-File -FilePath "c:\msg.txt"
RUN Write-Output ${env:msg2} | Out-File -FilePath "c:\msg.txt" -Append

実際にコンテナを起動して各変数を見てみた結果が下記です。ENVで定義した変数はコンテナ利用時に環境変数として参照できています。

PowerShell 7.2.18   
Copyright (c) Microsoft Corporation. 

https://aka.ms/powershell
Type 'help' to get help.

PS C:\> type .\msg.txt 
Moon=usagi, Venus=minako.   
Tsukino usagi, Aino minako. 
PS C:\> ${env:msg}  
PS C:\> ${env:msg2} 
Tsukino usagi, Aino minako. 
PS C:\> ${env:name} 
PS C:\> ${env:name2} 
minako   
PS C:\>

ドライブを追加したい

単純にアプリケーションから参照する先をDドライブにするのであれば volumeコマンドを使うことで解決できますが、Dドライブにアプリケーションやデータを置いた状態をコンテナ化することはできません。

動的にドライブを追加する方法としてMS-DOS時代から存在する subst.exe という任意フォルダをドライブとして扱えるようにするコマンドを使用します。

例えば、C:\D_DRIVE というフォルダをDドライブにするには、subst.exe D: C:\D_DRIVE のようにします。

このようにして作成したDドライブに対してアプリケーションやデータを置けば、実体は C:\D_DRIVE に置かれるのでコンテナ内に収めることができます。

注意点が4つあります。

一つはベースイメージに subst.exe が含まれていないことです。ローカルPCの C:\Windows\System32 にはあるはずなので Dockerfile内から COPYコマンドを使って拝借すると良いと思います。

もう一つは Dockerfile内で RUNコマンドで subst.exe を使ったとして、その効果はそのRUNコマンドの行にとどまるということです。そのためドライブ追加に関連する処理はまとめて書く必要があります。(次の RUNコマンドでDドライブを参照するとエラーになってしまう)

RUN subst d: c:\d_drive \
    && d: \
    && mkdir app \
    :

もう一つ。コンテナ起動直後はDドライブは存在しない状態です。ですのでアプリケーションを実行する前に ENTRYコマンド や CMDコマンドで実行するスクリプト内で subst.exe によりDドライブを作成する必要があります。

最後にもう一つ。substで仮想ドライブを作成したとしても、プログラム側で特定の関数を用いることで元々のパスを取得することができます(例えばpythonであれば os.path.realpath関数を使うことで実際のパスが取得可能)。
この問題は subst以外で volumeコマンドで任意のフォルダやボリュームをDドライブとして割り当てた場合でも発生します。つまり、プログラムにドライブが存在すると見せかけることができないケースがありるということです。

PS C:\> python
Python 3.11.7 (tags/v3.11.7:fa7a6f2, Dec  4 2023, 19:24:49) [MSC v.1937 64 bit (AMD64)] on win32
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>> print(os.path.realpath("d:"))
C:\93E99064-82DA-44B2-85AD-7278E5B8C16F\

これは volumeによりDドライブを割り当てたときの pythonからの見え方です。

プロキシを経由する場合

企業などではプロキシ経由でDockerを使わざるをえないこともありますよね。プロキシに関する記事の中から私の環境でうまくいった方法を書いておきます。(Windows 10 Pro (22H2, 19045.2965)、Docker Desktop 4.29.0 (145265))

  • Docker Desktop の Setting>Resouces>use proxy for Windows Docker daemonにチェックを入れる。Port欄はランダム値が設定されるので空欄で。
  • 環境変数 HTTP_PROXY と HTTPS_PROXY を設定する。
    例)SET HTTP_PROXT=http://user:pass@192.168.0.10:8080
  • コマンドラインより、docker info コマンドを実行する。HTTP Proxy: http://127.0.0.1:#####HTTP Proxy: http://127.0.0.1:##### という項目が表示されていればOK。
  • これで docker pull ~ などが使えるようになってるはず。

ビルド中に認証ありプロキシを利用する

ビルド中にアプリケーションなどを外部サイトからダウンロードすることがあります。

認証ありプロキシを経由して playframework1.7.1 をダウンロードし、c:\app\bin に展開するサンプルです。PowerShell は、WebからダウンロードするコマンドやZIP解凍するコマンドが標準で使えるで便利です。

FROM mcr.microsoft.com/powershell:lts-nanoserver-1809

SHELL ["pwsh.exe", "-command"]
ARG PROXY_ID=user
ARG PROXY_PASS=pass
ARG PROXY_PORT=8080
ARG PROXY_URL=192.168.0.10
ARG PROXY_HOST=http://${PROXY_URL}:${PROXY_PORT}
ARG PLAY_PATH=c:\app

# https://github.com/playframework/play1/releases/download/1.7.1/play-1.7.1.zip
ARG FILE="play-1.7.1.zip"
ARG FILE_URL="https://github.com/playframework/play1/releases/download/1.7.1/play-1.7.1.zip"
RUN $secstr = New-Object -TypeName System.Security.SecureString; \
    ${env:PROXY_PASS}.ToCharArray() | ForEach-Object {$secstr.AppendChar($_)}; \
    $creds = New-Object -TypeName System.Management.Automation.PSCredential -ArgumentList ${env:PROXY_ID}, $secstr;  \
    Invoke-WebRequest -Uri ${env:FILE_URL} -OutFile ${env:FILE} -Proxy ${env:PROXY_HOST} -ProxyCredential $creds;
RUN Expand-Archive -Path ${env:FILE} -DestinationPath ${env:PLAY_PATH}\bin \
    && Remove-Item -Path ${env:FILE}
]]>
/archives/1103/feed/ 0